学生や幼児など、働いていない人のことを、交通事故の実務上は「未就労者」と言います。実際に働いていない未就労者でも、逸失利益は認められます。未就労者の逸失利益は、以下のように計算します。
未就労者の逸失利益は、原則として、男女別の全年齢平均賃金を基礎として計算します。ただし、様々な事情から大学進学が見込まれる被害者が、大学進学前に事故に遭ったようなケースでは、大卒の賃金センサスによる基礎収入の算定が認められる場合もあります。
未就労者の場合は、具体的には、「交通事故に遭わなければ、働いて得られたはずの平均的な金額」という観点から、中間控除利息は通常の勤労年数である67歳から症状が固定した歳を差し引いて計算します。