交通事故に遭い、自宅を改修するための費用は、必要かつ相当な範囲で損害として認められます。ただし、常に改修費全額が認められるわけではなく、改修によって被害者だけでなく、同居の家族も利益を受けるような場合は、減額される場合があります。

具体的には、以下のようなケースが挙げられます。

• 階段に手すりや昇降機を取付ける費用
• 車椅子使用のため、玄関の出入口や廊下の段差を解消する機械の設置費用
• 身体が不自由なため、風呂場の湯船の変更や、トイレを和式から洋式に改造する費用

住宅改修費用を保険会社に請求した場合、住宅の詳しい図面や見積書の提出が求められる場合がありますが、応じておく方がよいでしょう。保険会社の調査結果に基づく損害の査定に不満がある場合は争うことも可能です。また、もし損害賠償を巡って裁判になり、保険会社が調査を求めた場合にも、素直に応じるべきです。保険会社にしっかり調査をしてもらい、その上で被害者側からの住宅改修の必要性、改修の相当性・妥当性をしっかり主張することが、最善の対応といえます。