株(株式)は、相続財産の対象になるので、相続人は相続することができます。故人(被相続人)が亡くなったことで、株式は各相続人の法定相続分に応じた準共有の状態になります。そのため、株式が誰のものかを確定させるには、遺産分割協議が必要です。
遺産分割する際は、対象になる財産の価格をどう評価するかが大きな問題となります。株式には、上場しているものと非上場のものがあり、それぞれ評価の方法が異なります。
上場株式の場合
上場している株式の場合、取引相場を基に算出します。具体的には、遺産分割の審判の日の株価や、一定期間を定めた平均株価をもとに算定するのが一般的です。なお、税務上は取引所における時価として、相続日、相続の月、前々月のうちの最低価格をとります。
非上場株式の場合
非上場株式の場合、取引相場がありません。そのため、純資産評価方式、収益還元方式、配当還元方式などの方法によって価格を算定します。中小企業の非上場株式の会社を相続する際には、原則、純資産価額方式によることが多いです。いずれも専門的な算定方法になるので、非上場株式を算定する場合は、専門家に鑑定を依頼して評価を行うことをお勧めします。