自己破産すると、自己破産の事実が周りの人に知られ、会社も退職になる…と心配する方もいると思いますが、そんなことはありません。
自己破産したことは、「官報」と「破産者名簿」に掲載されます。「官報」とは、国が発行する新聞のようなもので、法律等の制定・改正の情報や、破産・相続等の裁判内容が掲載されています。
官報は、各都道府県の県庁所在地の官報販売所で販売され、一般の書店にはありません。発行日には国立印刷局の掲示板や官報販売所の掲示板に掲示され、過去1週間のものはホームページで閲覧できます。
「破産者名簿」は、本籍地の市区町村に備えられている名簿で、一般の人が勝手に見ることはできない名簿です。破産者名簿には、破産手続開始決定から免責確定までの数ヶ月間掲載され、身分証明書発行時に自己破産の事実が記載されます。いずれも、一般の方にはなじみが薄いものなので、周りの方に自己破産したことが知られるリスクは低いと考えてよいでしょう。
また、自己破産しても、戸籍や住民票、選挙人名簿等に掲載されることはありませんまた、会社に通知が行くことも原則ありません。破産手続き期間中は、保険募集人や警備員など、一定の職業に就くことはできませんが、もし会社にしられても、自己破産を理由に解雇することはできません。